武田薬品工業と京都大学iPS細胞研究所(CiRA サイラ)の共同研究プログラム「T-CiRA」が実施されている武田薬品工業・湘南研究所を見学しました。
エントランスには、探索研究から新薬の創出までの研究者らの道のりがイメージされたオブジェがありました。多くの苦難を乗り越え、あきらめることなく研究を続け取り組む様子を想像させます。
武田薬品工業の再生医療ユニットの方が、湘南研究所の施設や武田薬品工業の歴史を案内、T-CiRA共同プログラムのあゆみやそれぞれの研究室での取り組みを紹介くださいました。3800羽の折鶴モニュメントは、新薬を創出する研究者ら3800人が「患者さんに届けたい想い」を自ら折る鶴に込めて結集されたものということです。
主な目的であった「iPS細胞を利用した難治性筋疾患に対する治療薬の研究」に取り組んでいる櫻井研究室を見学し、櫻井先生と面会しました。今年度のAMED(日本医療研究開発機構)の公募に対して、申請していた研究課題が採択されたことの報告がありました。この研究期間の6年間で、疾患メカニズムの解明や創薬のためのスクリーニングの確立を目指すということです。今回の採択で、先天性ミオパチーがiPS細胞を用いた研究の対象になったのは初めてであり、今後の研究で患者さんの協力も必要になってきます。
最後に、武田薬品工業の再生医療ユニットの方と折鶴モニュメントを背景に写真を撮りました。武田薬品工業では、”patient centricity”と題して、患者様を中心に研究活動を推進していく活動を行っているということです。製薬企業の研究者が患者さんと接する機会はあまり無い中で、今回の施設見学や面会は大変貴重な機会であり、有意義な時間となりました。お手配いただきありがとうございました。